4K/UHDとは―第4章「HDRとは? HDR技術と適合スクリーン」
本章では、4Kとよく一緒に使われるあの言葉―「HDR」っていったい…? にお答えします。
「HDR?」この手のアルファベット3文字、キライだわ~。
とは言っても、凄い技術である事は間違いなさそうです。
HDRとは
解像度が高くなり、映像を紡ぎだすドット(画素)が小さくなると、スクリーン表面の凹凸が見えることがあります。またその凹凸の影と画素が作り出すモアレも防ぐ必要があります。
解像度だけが高精細になっても、色域が広くなってもフレームレートを上げても、またビット深度(※1)が深くなっても、現実とはかけ離れた映像表現にしかなりません。
HDR技術は人間の見ている現実の風景に近く、暗いところから明るいところまでを表現しようとする技術です。上の画像はどちらも4Kですが、HDRは奥行き感が全く異なって見えます。
※1 ビット深度(色深度) 1ピクセルあたりのデータ量。
注:HDRはさらに新しいBT.2100という規格になります。
現実の輝度レンジは
人間の眼が見ているダイナミックレンジは、0~20,000nit(※2)とされています。
HDRを設定値通り再現されれば、3Dなど必要ないほどの素晴らしい立体感と、距離感を感じることが出来ます。HDRは動画の世界の夢の技術です。
※2 nit(ニット)1平方メートルを1cd(カンデラ)で照らす明るさ。1cdはろうそく一本分の明るさ。
※3 ドルビービジョンが設定。0.005~10000nit
HDRプロジェクターをサポートするスクリーン
フラットディスプレイは、LEDや有機ELなどの発光技術によりハイレベルのnitを実現しHDR再現能力を持てる期待感が高まっています。しかし、プロジェクターはスクリーンに映し出して初めて結像するのです。
簡単に言うと100インチ/ゲイン1.0のスクリーンの時、1,000nitの映像を出すには、プロジェクターの明るさが1万ルーメン以上が必要です。現在のHDR対応プロジェクターは明るさが2,000~3,000㏐程度と高くありませんので・・・
プロジェクターでHDR効果を満喫するためには、完全暗室に近い遮光に気を配り、「レイロドール(HF102)」のような4K対応・HDR適合スクリーンをお選びになることをお勧めします。
(オーエスマーケティングDiv.)
HDRの映像、何ともワクワクしますね。また、HDRプロジェクターの実力を発揮させるには、HDR適合のスクリーンがベストという事もおわかり頂けましたでしょうか。
いよいよ次回は、最終章「4Kプロジェクターを快適に見るために」です。
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